第十二回
  「リーダーの4つの役割」
〜『7つの習慣』プログラムシリーズより〜
企 画 社団法人千葉県臨床検査技師会
協 力
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
HRDソリューションBU コヴィーグループ

 これまでのコラムは書籍『7つの習慣』をもとに具体的事例を交えながらご紹介しました。
 これからは7つの習慣研修シリーズのひとつ「リーダーの4つの役割」研修をベースに、数回に分けてリーダーに必要な原理原則を皆さんにご紹介します。


 『7つの習慣』コラムの第六回 【第二の習慣「目的を持って始める」―リーダーシップ編―】 では、マネジメントとリーダーシップについて触れました。そしてリーダーシップが取れてこそ、マネジメントが活きてくるともご紹介しました。

では、そのリーダーシップって具体的にはどういうことでしょうか。
その答えが、『7つの習慣』シリーズの「リーダーの4つの役割」研修に用意されています。

*それにしても、『7つの習慣』といい、この「リーダーの4つの役割」といい、
どうやら数字がフランクリン・コヴィーは好きなようです(◎_◎!)


■「リーダーの4つの役割」の概略
 
私たちを取り巻く環境は激変しています。一度も足を踏み入れたことのない都会のジャングルに放り出されているようなものかもしれません。そんなジャングルの中でリーダーは何をしなければいけないのか、、、次のような例え話でご紹介します。

−役割その1−
【方向性を示す】
 うっそうと樹林が茂っているジャングルの中、あなたのチームは道に迷ってしまいました。そこでリーダーであるあなたは何をするか!冷静に周囲を見渡します。そして一番高い木を探し天辺に上ります。360度周囲を見渡し、進むべき道を特定します。つまり方向性を明確にメンバーに指し示すことです。

それは我々の組織が存在する意義は何か、その組織目的を明確にし、ビジョンを掲げることがリーダーとしての第一番目の役割です。

−役割その2−
【組織を整える】
 方向性が明確になっても、ジャングルの中は木々が生い茂り、思うように前進できません。そこでリーダーは道を整備しなければなりません。下草を刈り取り、道を切り開き、チーム員が歩き易いように環境を整える必要があります。

それは組織目的が達成しやすいように、システムを作り上げたり、的確な人員配置を行ったり、組織構造や仕組みを作り上げることが第二番目の役割です。

−役割その3−
【エンパワーメントを進める】
 方向性を示し道を整えた後・・・「さあ、皆でこのジャングルを進んで行こう!」と声高に叫んだとしても、チーム員にも主体的に動いてもらわなければなりません。そのためにはチーム員が自ら動けるように権限を与えなければなりません。

それが第三番目の役割、エンパワーメント(権限委譲あるいは任用)です。

管理統制のマネジメントでは、チーム員はいちいちリーダーに質問してきます。「リーダー、私は次に何をしたらいいのでしょうか?」と・・・。指示命令がなければ動かないチーム員を抱えていたら、組織の動きは鈍くなり、環境変化に対応できなくなります。

−役割その4−
【模範となる】
 リーダーの最後の役割は「模範となる」です。

これまでの3つの役割を実践することで、ほぼ前に進む体制は出来上がりました。

そこでリーダーは「よし皆であの光に向かって進もう!」と号令をかけます。立派なスローガンを掲げ、後は進むのみです!

しかし・・・、しばらく行ってふと後ろを振り返ってみた時、メンバーはちゃんと着いてきているでしょうか?あなたを信頼して・・・。

リーダーの最後の役割は、「模範を示す」ことです。模範を示し、信頼されるリーダーとなることです。
 ●言っている事とやっていることが全く違うリーダーをあなたは信頼できますか?
 ●部下を気遣うことなく、自分勝手なリーダーを信頼できますか?
 ●責任を取らないリーダーを信頼できますか?

周囲から信頼されているリーダーのもとで働いているメンバーはこう言うでしょう。
 ●「この人についていけば間違いない」
 ●「この人と一緒に働きたい」
 ●「この人の力になりたい」などなど、

そしてメンバーたちの主体性は自ずと育まれていくことでしょう。

そして組織として偉大な力を発揮できるでしょう。

次回はそれぞれの役割をさらに考察したいと思います。

  -------この内容は、フランクリン・コヴィー・ジャパン「7つの習慣」トレーニングプログラムに基づいて表現しています-------


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