脂褐色色素(リポフスチン)Lipofuscin(消耗性色素)

脂質性の色素が考えられ、セロイドとともに脂質原色素Lipogenous pigment またはLipopigmentとして一括する人が多い(Hamperl)生理的に心筋、肝細胞、尿細管上皮、神経細胞、横紋筋、平滑筋、副腎皮質の網状帯(色素帯)、精巣などに黄褐色の微細な色素顆粒として存在し細胞内に散在性に現れ、電顕的には脂質に似た明るい均質の部分を含む暗い顆粒である。脂質と比較的粗に(肝など)あるいは密に(心筋、神経細胞など)、あるいは密に(心筋、神経細胞など)結合している。リポフスチンの本体はライソゾーム(水解小体)の残渣であると言われている。

参考図書
新病理学総論 南山堂
著者 菊地浩吉 吉木 敬