設問 3 |
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社団法人千葉県臨床衛生検査技師会 一般検査研究班 |
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60歳 男性、血尿と膀胱刺激症状にて泌尿器科受診時の尿沈渣です。 写真の細胞を判定して下さい。 尿定性検査:pH6.5 蛋白(1+) 糖(-) 潜血(2+) |
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無染色 400倍 | Sternheimer染色 400倍 |
膀胱原発の角化型扁平上皮癌で移行上皮成分をまったく含まない比較的まれな症例である。大部分は非乳頭状孤立性の大腫瘍として見られる事が多い。その発生は全膀胱腫瘍の10%以下と言われており、発見時ではすでに進行癌であることが多い。治療成績や予後も概して不良である。発生部位は、膀胱のどこにでも発生するが膀胱三角と側壁に比較的頻度が高い。また、尿路閉塞性疾患、膀胱外反症、慢性の尿路感染症、膀胱結石などに続発することが多いため膀胱刺激症状が見られる。喫煙もハイリスクと言われている。中東地域で多く見られるビルハルツ膀胱炎に続発することも知られている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
解説:田中雅美(成田赤十字病院) |
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