症例問題 解説 2
細胞所見;多数の泡沫細胞を背景に、線維性間質茎を伴った結合性の強い乳管上皮集塊がみられる。集塊からの細胞のほつれ像は認められず、乳管上皮と筋上皮の二相性は保たれている。
またアポクリン化生細胞、空胞変性を示す遊離した乳管上皮集塊が出現している。
出現しているアポクリン化生細胞の核は細胞の中心に位置し、1〜2個の核小体が目立つが核クロマチンは比較的均等分布であり、結合性の低下、配列の乱れ、ほつれ像など悪性を疑う所見は認められない。解答 2;乳頭腫
病理学的所見;嚢胞内に増殖する乳頭状病変である。構成細胞は二相性を示唆する乳管上皮細胞、泡沫細胞、アポクリン化生細胞、線維性の間質であり、いわゆる篩状構造はみられない。
病理組織診断;嚢胞内乳頭腫
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