第一回
  「7つの習慣」の全体像
企 画 社団法人千葉県臨床検査技師会
協 力
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
HRDソリューションBU コヴィーグループ


 「7つの習慣」とは、米国のスティーブン・R・コヴィー博士がアメリカ建国以来、成功者に関する200年分の文献を緻密に調査・分析し、導き出した考え方です。それは個人そして人間関係のあり方の原理原則を提唱したもので、現代に生きる我々にもひとつの指針を示してくれるものです。原理原則というと多少堅苦しく感じるかもしれませんが、「7つの習慣」は人間の成長過程に照らし合わせ、解り易く体系立てられています。このコラムではその考え方をご紹介しますが、皆さん自身が心のポーズボタンを押し、自分を振返り、さらに周囲とのより良い人間関係作りに役立てていただきたいと思います。 “あっ、ちょっとこの考え方使えるな”、と思ったら是非お仕事やプライベートなどで活用してみてはいかがでしょうか?

第一回は「7つの習慣」の全体像をご紹介します。

●第一の習慣「主体性を発揮する」
自己責任の習慣です。今の自分は自分の選択の結果である。逆の考え方は、うまくいかないことを他人や組織、環境のせいにし、不平や不満を言い続ける。自分が出来ることに集中し、自らの力で結果を出すのが主体性です。

●第二の習慣「目的を持って始める」
自己リーダーシップの習慣です。自分の軸を持ち、方向性を明確にして始めれば、はしごの掛け違いは起こりません。もともとやるべきでなかったことを能率・効率よくやることほど無駄なことはない、と言うことです。

●第三の習慣「重要事項を優先する」
自己マネジメントの習慣です。 私たちは緊急事項に振り回されることが多々あります。でも緊急だからと言って必ずしも重要とは限りません。緊急ではなく重要なことに時間を投入することが大切です。すると・・・、緊急且つ重要なことは徐々に減っていきます。

ここまでの第一から第三の習慣は、個人の自立を促す習慣です。でも自立がゴールではありません。私たちは日々様々な人間関係の中で暮らしています。

ここからは人間関係の習慣です。

●第四の習慣「Win−Winを考える」
人間関係におけるリーダーシップの習慣です。世の中、競争時代。しかし人間関係においていつも相手を負かし、自分が勝っていたらどうなるでしょうか?特に大切な人との関係において・・・、いずれはその人との関係は破綻してしまいます。

●第五の習慣「理解してから理解される」
人間関係を築くコミュニケーションの習慣です。私たちが抱えている問題のほとんどは、コミュニケーション不足に起因します。自分の意見ばかり主張し、相手の意見を聞かなかったら、問題解決に至るでしょうか?問題解決は相手を理解し、聴くことから始まります。

●第六の習慣「相乗効果を発揮する」
人間関係からシナジーを創造する習慣です。第四の習慣で相互のWinを考えました。第五の習慣で理解し合え、お互いの違いも解りました。その違いを排除するのではなく、違いをチャンスと捉え、すばらしい第三案、それは1+1=3以上をもたらします。

●第七の習慣「刃を研ぐ」
自己再新再生の習慣です。第一から第六の習慣を自己研鑽する習慣です。知的、肉体、精神、社会的側面を常に磨いていく習慣です。

以上が「7つの習慣」の全体像です。な〜んだ!極々当り前なことで、常識的なことばかりじゃないか、と感じた方も多いと思います。常識とは“常に識っている”と書きます。でも果たしてそれをやっているでしょうか?

この考えを実践している人が集まった組織を想像してみてください。そこにはすばらしい組織が存在しているはずです。“個の変革が組織変革をもたらす”、これも「7つの習慣」のメッセージのひとつです。

次回以降は具体的な事例を交えながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

 

 -------この内容は、フランクリン・コヴィー・ジャパン「7つの習慣」トレーニングプログラムに基づいて表現しています-------

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