第37回関東甲信地区医学検査学会
2000.10.14-15
− 大腿、膝、アキレス腱 −
○松尾栄治(千葉中央病院 MRI検査科)
【はじめに】
スポ−ツ障害には、使いすぎによる障害と、接触事故や急に負荷をかけて生じる外傷がある。
【目的】
筋や腱などの軟部組織の描出に優れているMRIがスポ−ツ障害の診断にどこまで有用か、又その安全対策を検討したので報告する。
【症例及び画像所見】
症例1、22歳、男性、サッカ−の試合で蹴られた。外傷による大腿血腫と診断。
症例2、69歳、男性、競歩で膝裏側に痛みが出現。骨軟骨炎、内側半月板後角の損傷と診断。
症例3、19歳、女性、スキ−にて転倒。 前十字靭帯損傷、内側の骨挫傷と診断。
症例4、32歳、男性、テニスの試合で受傷。 アキレス腱完全断裂と診断。
【まとめ】
関節は運動に重要な部分で複雑な構造上から色々なスポ−ツで障害を受けやすい部位となっている。安全対策としては、ル−ルを守り、適切な用具や防具の着用、未熟な技術、不適当な身体の準備、筋力や柔軟性、持久力などの基礎体力の強化を行い筋力のアンバランスをおこすようなトレ−ニングはしないことである。
障害に対しては、病的部分や損傷部分を特有の信号強度で血腫、半月板、靭帯、腱などのスポ−ツ障害で頻度の高い損傷を正確に描出できるMRIはスポ−ツ障害に対しての診断、治療に有用な情報が得られるものと思われた。
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