○牧野弘幸(町立信越病院)
【はじめに】
感染症治療に役立つ微生物学的検査において、迅速性、経済性ともに優れた検査はグラム染色である。手軽に施行でき、的確に起因菌を判別出来る等の利点がある。
しかし、顕微鏡画像である本検査結果は文章に頼らなければならず、説得力の高いものとはいえなかった。そこで市販デジタルカメラである、コダックDC120ZOOMを利用し画像記録を行い、これをレポートとして活用することで、迅速報告を試みたので報告する。
【使用装置】
入力デバイス<コダックヘルスイメージング事業部Digital Microscope OLY KIT> 顕微鏡<OLYMPUS
BX50> CPU<PentiumU400M> メモリ<128M PC100 Cl-2> HDD<SCSI4.5G X 2
RAID0 > 外部記憶装置<松下LF-D100 DVD-RAM> プリンタ<Ricoh Ipsio Color2000>
OS<MS-Windows 98>
【方法】Smearを作成し、定法に従い顕微鏡で観察する。臨床的に有用であると思われる視野を撮影、PCに転送する。MS-WORD2000に本画像を挿入し、コメントを添えレポートとする。これを迅速報告書として活用する。
【まとめ】
画像を添付し視覚に訴える本様式は、従来報告に比し、依頼医自身による画像再確認ができ、臨床現場にとって有用との反響があった。また、市販デジタルカメラを利用したことで、専用カメラシステムと異なり安価に構築でき、且つ、専用カメラでは不可能であった顕微鏡から取り外しての使用も可能となった。
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