第37回関東甲信地区医学検査学会 2000.10.14-15
グループ病院における検査トータルネットワークシステムの構築 〜血液検査室を中心に〜
〇保永真澄 大橋英樹 山崎徹也 八重樫一生(板橋中央総合病院研究所)
笹原敬久(横浜旭中央総合病院)
【はじめに】
当施設では一昨年前のグループ病院間の検査トータルネットワークシステム構築に伴い、端末を用いた血液像カウンターシステムを導入したので紹介する。
【概要】
基本構成は、ホスト⇔パソコン方式で、端末にエミュレーションソフトを用いたWANシステムで、オンライン病院16施設はフレームリレーにより共有ホスト(研究所に設置)に接続している。トータルネットワークシステム:SCAN Ver2.00(札幌臨床検査センター開発) ホスト:IBM AS400 自動分析器用サーバー:Windows
NT 4.0 使用データベース:Oracle7.3 像カウンター端末:IBM
Think Pad380ED 像カウンターソフト:Visual
Basic 5.0にて作製
【運用】
@AS400で血算・像の依頼がある検体についての情報を作成する。A作成したファイルはFTPでNTサーバーに送信される。B分析器での測定結果(血算・像・フラグメッセージ)は、オンラインでNTサーバーに格納される。この際、項目マスターに登録されているリアルタイムチェックにより、基準範囲の上下限外、前回値との差が30%以上あるものが抽出され、前回値付チェックリストが出力される。Cホストに格納を行う時点で、血算の結果データは全て登録されるが、血液像ではリアルタイムチェックにかかったものはホスト登録されず、像カウンターでの目視再検となる。
【特徴】
血算・像の前回値及び今回値を見ながら目視することができ、同一の端末上で他分野の結果を含めた患者属性も知ることができる。また共有ホストによる一元管理を行うことで、他施設での検査結果についての照会も可能であり、グループ内全施設で同一の手法をとることができる。
【まとめ】
像カウンターの導入により、端末画面を切り替えることなく、再検をしながら多数の情報を得られるようになり効率化を図ることができた。 連絡先:03-3967-6011