第37回関東甲信地区医学検査学会 2000.10.14-15

ワーファリン服用者についての対応(第4報)
        アンケート調査集計結果の年齢による比較

 

○長尾敦子 岸美智子 小林弘美 高木豊 福田高久  萩原直久
 野本剛史 (日本医科大学付属病院 中央検査部)

 

【 はじめに】

現在、ワーファリンによる抗凝血薬療法は血栓、寒栓の予防・治療として多くの患者に使用されている。疾病統計によると我が国の死亡原因として悪性腫瘍が1位であるが、2位、3位の心疾患、脳血管疾患のそれぞれの半数は梗塞すなわち動脈の血栓もしくは梗塞によるもので、これらの死亡を合計すると悪性腫瘍全体にほぼ四敵する。今後、人口の高齢化や食生活の変化に伴う疾病構造の変化によってより一層患者が増えていくことが予想される。今回、我々は当院外来治療中のワーファリン服用者に情報整備の一環としてアンケート調査を実施した。

 

【方法】

平成10年7月1日から平成10年8月31日までの2ヶ月間、採血時(トロンボテスト実値時 )にアンケート用紙を配布し、氏名・生年月日・登録番号・受診診療科 @ワーファリンを服用することになった病名の確認 A服用年数 B抗凝血薬療法の理解度 C服用についての生活管理上の疑問点 D診療を受ける時の要望・意見 E検査を受ける時の要望・意見 F講演会(研修会)等を開催した時の参加の有無 G講演会(研修会)で聞きたい内容について調査を行い、集計結果の年齢による比較を行った。

 

【結果・考察】

アンケート配布件数は439件、回収件数326件、回収率74.3%であった。抗凝血薬療法を行う上での最重要課題はワーファリンの服用が生涯治療と認識することである。

 

連絡先 03-3822-2131(6564)