血液検査日常業務におけるSysmex
XE2100とSE9000の比較
○房野研 草野行治
出井禎 本多正
(結核予防会 複十字病院 臨床検査科)
【目的】
XE2100(XE)導入は網赤血球(Ret)、有核赤血球(NRBC)の自動測定を可能にした。血小板測定はRet追加測定により、粒度分布曲線、スキャッタグラムの異常から電気抵抗法(PLT-I)の信頼性が低い場合、光学式血小板数(PLT-O)同時測定を可能にし信頼性を高めている。そこで、XE搭載の各測定法を日常業務で合理的に活用するため、SE9000(SE)と比較、検討したので報告する。
【方法】
@Ret追加測定メッセージ出現検体をSEのPLT-Iも含めPLT-Oと比較した。
AXE,SEでNRBCを示唆するNRBC?の出現率を比較し、実際のNRBC陽性率も算出した。
BXE,SEの血球数、白血球5分画の60分間処理能力を比較した。
【結果】
@SEのPLT-I、XEのPLT-IとPLT-O 3法の相関r=0.995以上(n=40)と良好でRet測定メッセージの出現率は約2%(同一検体含む)と低かった。
ANRBC?の出現はXE,SEともに約2%に見られた。NRBC陽性率はXEで約50%、SEではXE、目視法でも検出されず疑陽性が疑われた。
B60分間処理能力はXEで142件に対し、SEは108件で満足のいく結果だった。
【考察・結論】
今回の結果はPLT-I,PLT-Oに有意差はなく、Ret追加測定に疑問を感じたが、巨大血小板や破砕赤血球の多数出現は影響があると思われる。また、測定原理に違いがあり一概には言えないが、フローサイトメトリー法を用いて前方、側方散乱光と側方蛍光を検出するXEは、NRBCを区別する信頼性がSEより高いと推測する。XEは処理能力が速く、Ret,NRBCを全検体測定することはデータの信頼性が高まるが、コストがかかり、Ret,NRBC追加測定メッセージ出現率も低いので、当院は追加測定程度に留めたい。
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