患者検体3グループにおけるMICRO21を用いた白血球分類の検討
〇高塚麗子 谷川真理 内田利江 斎藤陽子 松藤智美
山本普美祥 城地みほ 吹越恭一(千葉労災病院)
【目的】
患者血球を3グループに分け、ルーチン業務に則した方法でスピナー標本とウェッジ標本を作製し、MICRO21を用いた白血球分類と目視法を比較検討した。
【方法】
通常業務と同じ条件下で患者から採血し、血算、塗抹標本作製を行った。患者は当院入院、外来患者を対象とした。当院でふるいわけ値を設定し、その範囲内、範囲外、幼若細胞出現グループの3つに分けた。スピナー標本作製にはオムロン社製のHEG−120NASを用い、ウェッジ標本作製にはベックマン・コールター社製のSM−PLUSを用いた。相関係数と一致率を比較した。
【結果】
SM−目視とSM−MICRO21の相関(範囲内、外、幼若)はNE(0.87,0.97,0.93)LY(0.87,0.94,0.95)MO(0.43,0.65,0.63)EO(0.53,0.89,0.76)BA(0.04,0.44,0.58)HEG―目視とHEG−MICRO21の相関はNE(0.81,0.97,0.92)LY (0.85,0.96,0.93)MO(0.53,0.71,0.71)EO(0.63,0.93,0.87)BA(0.36,0.56,0.64)
【考察】
どのグループもNE、LYについては良好な相関が得られ、その他についても細胞の百分率から言ってほぼ良好な相関が得られた。範囲外が最も相関が良かったが、これはデータの上限から下限までの範囲が広いためと思われる。また幼若細胞グループはn数が少なく化学療法を実施している検体が多く含まれる為と思われる。
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