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平成14年度千臨技一般検査精度管理報告 ―蛋白・糖定量―

〇佐瀬 正次郎、久代 真也、田中 雅美、古谷 公英、渡辺 一博、伊瀬 恵子
(千臨技一般検査研究班)

【目的】平成14年度一般検査部門の精度管理は、尿定量検査において蛋白と糖の2項目について正確性と施設間差の把握を主な目的として実施した。以下、今回の精度管理の解析および評価結果を報告する。

【試料】2濃の度試料について蛋白と糖定量の2項目について実施した。

【目標値の設定】尿蛋白はJSCC勧告法に従いHPLCを用い、尿糖はグルコ-ス標準血清(福祉・医療技術振興会)で検定した酵素電極法を用いそれぞれ測定し目標値とした。

【結果】1.蛋白定量 1) 測定方法推移:ピロガロ-ル・レツド・モリブデン錯体法(以下P-R法)は、7施設増加し77施設(92.8%)となった。比濁法(ズルホサリチル酸法)は、前年度と同じ2施設であった。2)試料解析成績:試料Aの目標値は92.3mg/dlであり、P-R法は99.8±5.7mg /dl(平均値±SD)であった。試料Bの目標値は30.1 mgであり、P-R法は30.1±3.2mg /dlであった。一方、比濁法は試料A が185.0±13.0mg /dl、試料B は53.5±8.5mg と目標値との乖離を認めた。
2.糖定量 1) 測定方法推移:電極法は56.2%、酵素法43.8%と電極法を採用する施設が昨年度よりも7.3%減少した。2)試料解析成績:試料Aの目標値は241.6g/dlであり、電極法は244.5±5.6mg/dl、酵素法は242.4±8.8であった。 試料Bの目標値は475.7mg/dlであり、電極法は477.8±10.1mg/dl、酵素法は475.6±14.3と電極法、酵素法ともに集束性が高く目標値との乖離も少なかった。

【まとめ】蛋白定量、糖定量ともに施設間差、正確性ともほぼ良好な結果であった。

連絡先:国保旭中央病院 検査科 0475(82)2031