症例 年齢/性別:77歳 男性
既往歴:特になし
臨床所見:
  検診にて右肺異常陰影を指摘。
  気管支鏡生検にて癌細胞を確認。
  右肺部分および胸壁合併切除。
CT所見:
  S2領域に大きさ4.0cm、境界明瞭で辺縁不整、
  胸壁面に接する腫瘤影。
採取方法:肺腫瘍捺印

多形癌
腫瘍細胞は結合性が弱く、多数の単核および多核の巨細胞、紡錘細胞が散在する。核形不整、クロマチンの不均等分布を示し、
核小体が目立つ腫瘍細胞である。

肺癌取り扱い規約(第6版)】によると多形癌は低分化な非小細胞癌であり、紡錘細胞あるいは巨細胞を含む扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌、あるいは紡錘細胞と巨細胞のみからなる腫瘍で、
紡錘あるいは巨細胞が少なくとも10%を占めると定義・解説されている。