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15歳、男性。学校検診で潜血を指摘され精密検査のため外来を受診した患者尿である。
尿沈渣中に写真で示す赤血球が多数認められた。この赤血球の形態について判定してください。
尿定性検査成績:pH5.0 蛋白(2+) 糖(−) 潜血(3+) |
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無染色400倍 |
Sternheimer染色400倍 |
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位相差顕微鏡 400倍 |
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解説:写真に示す赤血球は、ド−ナツ状、ねじれ状、標的状、断片状など多彩な形態を示すことから糸球体由来の変形赤血球(Dysmorphic
RBC)である。
尿中赤血球は腎・尿路系の出血性病変を示唆する重要な有形成分であり、出血部位の違いにより形態に差異が認められる。下部尿路尿路出血(非糸球体性血尿)は、金平糖状、円形の均一単調である。一方、糸球体腎炎などによる糸球体性血尿は、ド−ナツ状、ねじれ状、標的状、断片状など多彩な形態を示す。本症例は、蛋白(2+)であることから糸球体病変に由来する赤血球と思われる。
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回答集計 参加施設数 76 |
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〇 |
変形赤血球 51(67.1%) |
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〇 |
糸球体由来赤血球 8(10.5%) |
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〇 |
acanthocytes 5(6.6%) |
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こぶ状赤血球 8(10.5%) |
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その他 4(5.2%) |
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変形赤血球、糸球体由来赤血球、acanthocytes以外の回答について、許容範囲を検討中 |
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