千臨技会誌 2008 No.1 通巻102 |
みて見て診よう | 小児腫瘍の細胞診(2) − ランゲルハンス細胞組織球症 Langerhans cell histiocytosis (LCH) − |
千葉県こども病院 検査部病理科 有田茂実 (Shigenari Arita) |
研 究 | 当院におけるCLDM誘導耐性の検討 | 秋倉史 岩間暁子 高橋弘志 嶋野美和 今井由佳里 国保君津中央病院臨床検査科 微生物検査室 |
施設訪問 | 長生健康福祉センター(長生保健所) | |
研究班紹介 | 輸血検査研究班の紹介 | 帝京大学ちば総合医療センター 山本喜則 |
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みて見て診よう! |
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小児腫瘍の細胞診(2) − ランゲルハンス細胞組織球症 Langerhans cell histiocytosis (LCH) − |
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千葉県こども病院 検査部病理科 有田茂実 (Shigenari Arita) |
【どんな疾患かみよう!】 好酸球性肉芽腫,Hnad-Schuller-Christian病およびLetterer-Siwe病の三者の総称として,組織球症X(Histiocytosis X)という名称が用いられたが,現在は,これらの疾患において増殖する組織球は,ランゲルハンス細胞であることが判明し,ランゲルハンス細胞組織球症(以後LCH)と呼ばれるようになった1)2).LCHは,抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞の増殖する疾患で,小児に好発する.長い間腫瘍であるのか炎症性病変であるのか議論されてきたが,近年X染色体連鎖遺伝子検索プローブを用いた解析によりモノクローナリティーが証明され,腫瘍性の増殖であることが示唆されている2)3). 【臨床所見をみよう!】 病型は,病変の程度により,単臓器単病変single-system single-site(以後SS型),単臓器多病変 single-system multi-site(以後SM型),多臓器多病変 multi-system multi-site(以後MM型)の3型に分類される.SS型は単発性骨病変のような単一系統臓器で単一の部位にみられるもので,好酸球性肉芽腫に相当する.SM型は多発性骨病変のように単一系統臓器ではあるが多発病変がみられるもので,Hand-Schuller-Christian病に相当する.MM型は骨・肝脾腫・皮疹のように複数系統の臓器に病変がみられるもので, Letterer-Siwe病に相当する2). MM型の一部に予後不良な例があり,治療は悪性腫瘍に準じた扱いとして行われ,化学療法が中心となる.予後不良因子は,一般的に発症年齢2歳以下,4臓器以上の浸潤(特に肺・肝・脾などの実質臓器)である.性差は男性にやや多い.好発年齢は,SS型では5〜10才,SM型は3才未満,MM型は1才未満である4). 【好発部位をみよう!】 SS型は90%以上が骨病変であり,特に頭蓋骨が好発部位で,X線画像では境界明瞭な骨打ち抜き像がみられる(図1,2).他に大腿骨,骨盤,肋骨,下顎骨などがある. SM型は骨病変(多発性であることが多い)に加え,リンパ節・肺・皮膚なども侵される.MM型は上記SM型に加え,肝・脾・骨髄などの網内系臓器のほか,全身の諸臓器を侵す3) 4). 【発生母細胞をみよう!】 皮膚では皮膚ランゲルハンス細胞が,骨では骨髄幹細胞が,リンパ節では樹状細胞が発生母細胞となりうる. 【組織像をみよう!】 基本組織像は,ランゲルハンス細胞が,種々の炎症像,肉芽組織を伴って増殖する.ランゲルハンス細胞はラグビーボール状,木の葉状と表現されるしわや深い切れ込みをもった特徴的な核と淡明な細胞質を有する.背景には通常,好酸球,リンパ球, 単球系単〜多核細胞などを反応性に伴う(図3). 主な出現細胞をまとめると,@ランゲルハンス細胞,A好酸球・好中球・好塩基球・リンパ球などの炎症細胞,マクロファージ・異物巨細胞などの単球系単〜多核細胞,B肉芽組織を形成する為,線維芽細胞や血管増生に伴う血管内皮細胞,C壊死物質などで,@〜Cが種々の割合で出現する.また発生部位が多岐にわたる為,更に臓器固有の細胞・物質も加わる.免疫染色では,ランゲルハンス細胞の殆どは,CD1a(OKT-6),S-100に陽性で,Langerinはバーベック顆粒を有するランゲルハンス細胞に陽性である.
【電子顕微鏡をみよう!】 電子顕微鏡検査は,本症に特徴的なバーベック顆粒の存在を証明する為に重要である.長さ0.1(100nm)〜1μmの棒状ないし一端が拡張したラケット状の構造物で(図4),時に細胞膜との連続性がみられる. 【細胞像をみよう! − ランゲルハンス細胞】 病型に関わらず共通した形態をとる.核膜が明瞭で,核には特有の切れ込み・しわ・溝があり,重要な特徴的所見である(図5,6).パパニコロウ染色では,それらがより明瞭に観察できる(図6).クロマチンは微細で明るく,細胞質は豊富でライトグリーンに淡染する.多くは単核であるが,多核細胞もみられる.多核細胞においても核形態などの細胞学的特徴は同様である.免疫染色では,ランゲルハンス細胞の殆どは,CD1aおよびS-100に陽性である.CD1aは細胞質および細胞膜に(図7a),S-100は細胞質に陽性である(図7b). 【細胞像をみよう! − 背景に出現する細胞・物質】 好酸球が殆どの症例にみられ,しばしばシャルコライデン結晶も認められる(図8a).この他,単球系単〜多核細胞(マクロファージ・多核組織球・異物巨細胞・破骨細胞など)(図8b),好塩基球,壊死物質,線維芽細胞,血管内皮細胞などをみることが多い. 【細胞像をみよう! − 主な検体別】 我々の経験では,骨領域よりの検体では破骨細胞が多くみられた(図9).耳道検体では壊死物質が多くみられた(図10).リンパ節検体では,ランゲルハンス細胞の絶対量が多く,核分裂像を散見した(図11). 【細胞像のポイントをまとめよう!】 @ランゲルハンス細胞;核所見が特徴的であり,病型間差は非常に少ない.A背景に出現する細胞・物質;好酸球,シャルコライデン結晶,単球系単〜多核細胞,好塩基球,壊死物質,線維芽細胞,血管内皮細胞などがあり, 割合は病型,発生部位によって様々である. 【細胞診の役割をみよう!】 全身どこからでも発生しうる病変であるが,その主体をなすランゲルハンス細胞の細胞像は特徴的で,我々の経験では病型間差も非常に少なかった.この為,捺印細胞診で確診を得ることができ,当院では術中迅速診断に役立っている.凍結組織切片は挫滅などのアーチファクトで細胞形態を掴み得ないこともあるが,細胞診では細胞形態が良好に保持されている上(図12),組織診に比べ,標本作製が容易で迅速性に優れるという利点がある.またLCHは凍結切片の作製が困難な骨領域からの発生が多いので,そういった場合には組織診よりも有用である. LCHは小児に多い疾患であるが,多様な部位に発生することから,多科(整形・頭頚・耳鼻・皮膚・脳外科など)に分散する傾向があり,一般の病院でもしばしば目にする機会があると思われる.今後の知識として役立てていただければ幸甚である. 謝辞; 稿を終えるにあたり,ご助言をいただきました当院検査部部長堀江弘先生,検査科中山茂科長ならびに千葉医療センター永井雄一郎先生に深謝いたします. 参考文献; 1)小児腫瘍カラーアトラス第3巻 骨軟部腫瘍 日本病理学会 小児腫瘍組織分類委員会 金原出版 2005.5 2)小児腫瘍カラーアトラス第1巻 悪性リンパ腫,白血病および関連病変 日本病理学会 小児腫瘍組織分類委員会 金原出版 2002.10 3)病理と臨床2006 Vol.24 No.5 特集樹状細胞の基本 4)小児外科病理学 文光堂 1995.7 |
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研 究 |
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当院におけるCLDM誘導耐性の検討 |
秋倉史 岩間暁子 高橋弘志 嶋野美和 今井由佳里 国保君津中央病院臨床検査科 微生物検査室 |
【Key Words】 マクロライド誘導耐性, EM,CLDM,D−テスト はじめに クリンダマイシン(CLDM)はリンコサミド系抗菌薬の中では臨床での使用頻度の高い薬剤で、ブドウ球菌感染症の治療薬として使用されることもある。妊娠中のGroup B Streptococcus感染症予防としてピペラシリン(PIPC)またはアンピシリン(ABPC)が推奨されている。ペニシリンアレルギーに対してアナフィラキシーショックのリスクの低い女性にセファゾリン(CEZ)が薦められるが、リスクの高い方にはクリンダマイシン(CLDM)またはエリスロマイシン(EM)が使用されている。また術後患者の細菌性心内膜炎の予防に使用される場合もある。 2004年にClinical Laboratory Standards Institute(CLSI)の改定によりStaphylococcus属のCLDM誘導耐性検出法が記載され(M100−S14)その後β溶血性Streptococcus属が追加された(M100−S15)。そこで当院のCLDM誘導耐性の分離菌頻度について検討したので報告する。 対象・方法 期間は2005年7月1日から2007年6月30日までの2年間。対象は2年間に提出された一般細菌 35,397件中、同定・薬剤感受性検査を行った、ブドウ球菌、溶血連鎖球菌について検討した。同定、薬剤感受性試験の測定機器はベクトン・デッキンソン社(BD) Phoneix100とデイドベーリング社(DADE)MicroScan Walk-Away96Siを使用した。測定パネルはブドウ球菌用にPMIC/ID-35(BD)とPC6.1J(DADE)、溶血連鎖球菌用にSMIC/ID-8(BD)とMF3J(DADE)を用いた。 検出基準 CLDM誘導耐性の検出基準はCLSIの方法に準拠し、ブドウ球菌がMIC値EM≧8 R CLDM≦0.5 S、溶血連鎖球菌はEM≧1 R CLDM≦0.25 Sとした。 結果 一般細菌 35,397件中、同定・薬剤感受性検査を行った(重複検体を除く)ブドウ球菌,溶血連鎖球菌のEM,CLDMの耐性率を表1に示す。EMの耐性率はMRSA1303件中 1285件(98.6%),MSSA 1703件中678件(39.8%),ブドウ球菌では65.3%が耐性であった。S.pyogenes は248件中34件(13.9%),S.agalactiae 296件中37件(12.6%),溶血連鎖球菌では13.1%が耐性であった。CLDMの耐性率はMRSA1277件(98.0%),MSSA613件(36.0%),S.pyogenes 11件(4.6%),S. agalactiae 29件(9.9%)が耐性を示した。EM・CLDMはほぼ同等の耐性率であった。 提出された一般細菌検体から同定・薬剤感受性検査を実施し重複検体を除いた、CLDM誘導耐性試験対象件数を表2,3に示す。 2005年7月から2006年6月(以下2005年度)では同定薬剤感受性試験を行ったMRSA 686件中CLDM誘導試験対象株は36件(5.2%)であった。MSSAでは 836件中79件(9.4%),CNS 339件中81件(23.9%),S. pyogenes 178件中15件(8.4%),S.agalactiae 162件中6件(3.7%)であった。2006年7月から2007年6月(以下2006年度)ではMRSA 617件中対象株は36件(5.8%),MSSA 867件中143件(16.5%),CNS 382件中116件(30.4%),S.pyogenes 70件中14件(20.0%),S.agalactiae 134件中19件(14.2%)であった。2006年度は2005年度に比較するとMRSAはCLDM誘導試験対象検体数に変化はみられなかったが,MSSAで7.1%,CNS 6.5%,S.pyogenes 11.6%, S.agalactiae 10.5%ほどの増加傾向をみた。2年間の総数を表4に示す。 MRSAは 1303件中対象検体数72件(5.5%),MSSA 1703件中222件(13.0%),CNS 721件中197件(27.3%),S. pyogenes 248件中29件(11.7%),S.agalactiae 296件中25件(8.4%)であった。CNSは黄色ブドウ球菌より約3倍の誘導試験対象検体率であった。次に対象菌株についてCLDM誘導耐性検出検査をCLSIの方法に準拠し実施した。ブドウ球菌はミューラーヒントン寒天培地MHA(BD)を使用。McFarland 0.5に調整した菌液を培地に塗布。センシディスクEM15μg(BD)とCLDM2μg(BD)を15〜26mm間隔で置き,好気的35℃で16〜18時間、溶血連鎖球菌は5%ヒツジ血液加MHA(BD)を用い,5%CO2環境下35℃で20〜24時間培養した。培養後,CLDMの阻止円のEM側が平坦化した場合,誘導耐性と判定しCLDM耐性と報告した。 誘導耐性試験の陽性と陰性の結果を図1に示した。右側は誘導耐性陰性で,CLDMは丸く阻止円を示しD−テスト陰性,CLDM感受性(S)とした。左側は誘導耐性陽性で,CLDMのEM側が平坦化してローマ字のDのような阻止円を示し,D−テスト陽性,CLDM耐性(R)とした。 各菌種のCLDM誘導耐性率を表5.6に示す。2005年度ではMRSA はCLDM誘導試験対象検体数36件中,誘導耐性陽性31件(86.1%),MSSA 79件中64件(81.0%),CNS 81件中29件(35.8%),S. pyogenes 15件中0件,S.agalactiae 6件中0件であった。2006年度ではMRSA 36件中32件(88.9%),MSSA 143件中 112件(78.3%),CNS 116件中 48件(41.4%),S.pyogenes 14件中 0件,S.agalactiae 19件中 0件であった。2006年度は2005年度に比較するとCNSで5.6%ほどの増加傾向をみたが,他の菌種に大きな変化は見られなかった。2年間の総数を表7に示す。MRSA 72件中63件(87.5%),MSSA 222件中176件(79.3%),CNS 197件中 77件(39.1%),S.pyogenes 29件中 0件,S.agalactiae 25件中 0件であった。黄色ブドウ球菌では80%以上の誘導耐性を示した。 CLDM誘導耐性試験のコストを表8に示す。ブドウ球菌では培地とセンシディスクで240円,その他備品と試験を実施する時間あたりの人件費410円を足して650円,2年間の誘導耐性試験実施件数491件をかけ319,150円となった。溶血連鎖球菌では培地とセンシディスクで310円,その他備品,人件費を足して720円,試験実施件数54件をかけ38,880円となり,合計358,030円かかり,1テストあたり約660円の負担増となった。 考察 マクロライド系抗菌薬は細菌細胞の蛋白合成阻害をすることで抗菌作用を発揮する。臨床で用いられる理由はその細菌細胞に対する選択毒性に由来し,細菌細胞の70Sリボゾームに強い親和性を有している1)。 抗菌スペクトルは広く,グラム陽性球菌,マイコプラズマ,クラミジア,トレポネーマ,リケッチアなどがあげられる。ブドウ球菌,腸球菌には静菌的に,連鎖球菌には殺菌的に作用するとされている。構造中の炭素原子による環状構造を持ち,14〜16員環のものがある。EMは14員環構造を有し特に薬物代謝酵素阻害作用が強いとされている。胆汁排泄のため胆道感染症によいとされるが,肝機能低下時は注意が必要である2)。リンコサミドはマクロライド同様,0Sリボゾームサブユニットに結合してポリペプチドの伸長を阻害し,クロライドとの交叉耐性がみられる。リンコマイシンとクリンダマイシンがあり,菌スペクトルはグラム陽性球菌と嫌気性菌に及ぶ。クリンダマイシンの方が抗菌力,収性の点で優れているといわれる。また腸管フローラを壊し,果としてC. difficileの過剰増加をおこすのは有名である2)。マクロライド耐性のメカニズムは,2つの遺伝子が関与しているといわれている。まずerm遺伝子によるものは,erm遺伝子の獲得とされている。この遺伝子産物は50Sリボゾームサブユニットを構成する23SリボゾームRNA(23S rRNA)の特定のアデニン塩基をメチル化して立体構造を変化させて、マクロライドの結合を妨げる。この耐性は分子構造の大きく異なった,リンコサミド系抗菌薬またストレプトグラミンBにも交叉性がみられる。理由としていずれの抗菌薬も,50Sリボゾームサブユニットに結合して作用するためerm遺伝子産物の作用により,ともに結合阻害されるためである3) もう1つはmsrA mef遺伝子によるものである。この遺伝子による耐性機序はポンプ型で、菌体内に取り込まれた薬剤を,菌体外に汲み出すタイプでマクロライドにのみ,耐性の可能性があるといわれている。4) 当院の2年間のCLDM誘導耐性対象株はMRSA 1303件中72件(5.5%) MSSA 1703件中222件(13.0%),CNS 721件中197件(27.3%) ,S. pyogenes 246件中29件(11.7%) ,S. agalactiae 296件中25件(8.4%)であった。黄色ブドウ球菌では9.8%,CNS 27.3%,溶血連鎖球菌では9.9%が対象菌株となった。 CLDM誘導耐性陽性率はMRSA 72件中,63件(87.5%),MSSA 222件中,76件(79.3%),CNS 197件中,77件(39.1%),S.pyogenes 29件中0件,S.agalactiae 25件中0件であった。黄色ブドウ球菌では81.3%が誘導耐性陽性でCNS 39.1%,溶血連鎖球菌は0%であった。菌種により対象株,耐性率に差がみられ,黄色ブドウ球菌では約80%以上の誘導耐性率を示す結果となった。また当院では溶血連鎖球菌の誘導耐性陽性株は現在まだ検出されていない。この2年間にDテスト対象者の中で同時期にEMとCLDMを使用した患者は1名しかおらず,併用した場合,CLDMの方が細菌のリボゾーム50S Subunitへの親和性が高いとされているため,EMの効果が現れないと推測される。またCLDM誘導耐性試験を実施することにより薬剤感受性試験の結果が1日遅れてしまうこと,また試験を実施するには、コストも考慮する必要があると思われる。現在,当院ではブドウ球菌の誘導耐性率が80%を超えているため,Dテストを実施せずにCLDMを耐性扱いで報告することを考えている。しかしCNSに関しては菌種別に臨床的意義を考慮し臨床側と個々に検討したいと思う。また溶血連鎖球菌に関しては誘導耐性陽性が検出されていないが,検査実施数が少ないこと,またペニシリンアレルギーの患者背景やキノロン耐性株の増加など考慮し誘導耐性試験は実施すべきと考えている。 文献 1) 五島瑳智子“ほか”:電顕写真で見る細菌の機能と形態変化. Q&Aで読む 細菌感染症の臨床と検査 p222−223, 国際医学出版株式会社, 2005年 2) 吉倉 廣:第20章 抗生物質と薬剤耐性. 吉倉廣 微生物学 講義・演習・実習, 丸善出版サービスセンター, 2002年 3) 川名林治“ほか”:細菌の化学療法. 標準微生物学 第6版 p130−143, 株式会社医学書院, 1996年 4) 笹原 敬:耐性肺炎球菌感染に対するマクロライドの新作用. アボット感染症アワー, 2006年1月27日放送分 |
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施設訪問 |
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長生健康福祉センター(長生保健所) |
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研究班紹介 |
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輸血検査研究班の紹介 |
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帝京大学ちば総合医療センター 山本喜則 |
輸血検査研究班は、現在10名の班員で活動し、研究班として、研修会の開催、千臨技精度管理、千葉県輸血研究会の後援を主に活動しております。 輸血研究班が最も力を入れている活動は、夏に実施される実技講習会です。年によって異なりますが、輸血検査を担当してまだ日の浅い方や日当直のみ輸血検査を担当する方を中心とした初級コース。輸血検査のスキルアップを目的とした中級コース。認定輸血検査技師試験受験を目指している方や輸血検査歴の長い方を中心とした上級コースの3コースに分けて実施しています。毎年多数の施設の方から参加申込を頂き、活気のある講習会を開催することが出来ております。講習内容がコースによって異なるため、コース別に班分けを行い、各班に1〜2名の研究班員が指導を行うといった形式で実技講習を行っております。講習中の空き時間にはどの班でもディスカッションが行われており、班員としても講習生から各施設の輸血検査の現状・問題等を聞くことができるいい機会となっております。 今年7月は、東京歯科大学千葉校舎にて日本臨床検査技師会 移植検査部門研修会を千葉県が担当し開催致しました。(その為、今年は実技講習会を開催出来ず、参加しようと思っていた方々には、ご迷惑をかけたかと思います。)講習、実習と内容のびっしり詰まったハードスケジュールで、初日はなぜこの時期に・・・というような台風の直撃に会い、飛行機にて会場に向かう方からキャンセルが相次ぐのでは無いか・・・といった心配に始まり、最終日の講習中には新潟県中越沖地震が発生してしまうといった天災に悩まされる3日間でしたが、様々な都道府県から約100名の講習参加を受け、千臨技会長、理事、メーカーの御協力の下、盛会に終わらすことが出来ました。昨年から長い期間準備に費やしていたため、閉会した時には感慨深いものがありました。
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