設問 8
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社団法人千葉県臨床衛生検査技師会 一般検査研究班
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56歳 男性、血液疾患にて内科受診時の髄液である。
矢印で示す成分を判定してください。
髄液:細胞数 402/μl 細胞種類 ほとんど単核球
末梢血:WBC 5900/μl RBC 385×104/μl Hb 13.4g/dl Ht 38.4%
好中球 69.0% 好酸球2.2% 好塩基球0.4% 単球 7.5% リンパ球20.9% |
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設問 8-1計算盤200倍(サムソン液)
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設問 8-2 サムソン液400倍
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設問 8-3 メイギムザ染色400倍 |
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正解:急性骨髄性白血病細胞(腫瘍細胞)
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解説:急性骨髄性白血病(M2:分化型骨髄目性白血病)と診断された患者の髄液に見られ
た白血病細胞(腫瘍細胞)である。設問8-3のようにほとんどの細胞の核形が不整形を呈し
、N/C比は大きく、クロマチン構造は細網状で核小体が認められる。メイギムザ染色(1000倍)のようにアズール顆粒が認められる細胞もある。患者は化学療法治療を行っており、末梢血液には白血病細胞は認められなかったが、髄液腔に逃隠、増殖し髄膜白血病を起こしたものと思われる。白血病の髄膜浸潤は、急性リンパ性白血病(L2)や急性骨髄性白血病(M2、M4)に多く認められるという報告がある。通常見られる細胞以外の細胞が認められた場合は、積極的に塗抹標本を作製する必要がある。
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解説 8-1 メイギムザ染色1000倍 |
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解説:伊瀬 恵子(千葉大学医学部附属病院)
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※本設問は、回答対象が多いため評価できず、評価対象から除きます
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回答集計
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(参加80施設) |
施設数 |
% |
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白血病細胞 |
19 |
23.8 |
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骨髄芽球 |
22 |
27.5 |
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異型細胞 |
4 |
5.0 |
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腫瘍細胞 |
4 |
5.0 |
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血液幼若細胞 |
3 |
3.8 |
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悪性リンパ腫 |
2 |
2.5 |
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リンパ芽球 |
2 |
2.5 |
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リンパ球
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12 |
15.0 |
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異型リンパ球 |
7 |
8.8 |
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単球 |
2 |
2.5 |
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その他 |
3 |
3.8 |
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