設問 5 |
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社団法人千葉県臨床衛生検査技師会 一般検査研究班
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正解 | リンパ球 | |
解説 | 設問5-1のような乳び尿、定性検査の白血球反応(−)と沈渣WBCの所見から定性沈渣の乖離と認識し、定性再検、もしくはリンパ球の存在を考える。 リンパ球の確認は、10%酢酸滴下、ギムザ染色、Prescott-Brodie染色で鑑別できる。また乳び尿の確認としては遠心後の上清変化と有機溶媒の添加変化により確認する。この症例はフィラリア症患者尿で成虫寄生によりリンパ系あるいは乳び管の閉塞が起こり尿中に漏れ出したケースである。 フィラリア症とは、線形動物のバンクロフト糸状虫がリンパ管およびリンパ節内に寄生し卵胎生でミクロフェラリアを産生し末梢血に循環しアカイエカやネッタイイエカによって人への感染が繰り返され、慢性化すると陰のう水腫や象皮症、乳び尿が症状として出現してくる。 |
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久代 真也(社会保険船橋中央病院) | ||
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