77才、男性。血尿で泌尿器科を受診した患者尿である。矢印で示す成分を判定してください。 尿定性検査成績:PH 6.0 蛋白(2+) 糖(-) 潜血(4+) 白血球(±) |
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パパニコロウ染色400倍 | |||||||||||||||||||||||||
解説:矢印で示した細胞は、白血球の2〜5倍大でN/C比大、核の大小不同、核形不整が認められ悪性が示唆され、異型細胞(悪性)と判定した。ウィルス感染細胞と回答された施設もあるが、矢印で示した細胞は大きさが不均一であり核小体も認められるため、あきらかにウィルス感染細胞とは異なる。平成12年度のサーベイ出題例と比較していただきたい。 組織診断は、クラスXの移行上皮癌、臨床診断は、膀胱腫瘍である。 正常細胞と異型細胞を鑑別するためには、以下のポイントに注意する。 @ 核の増大 A N/C比 (核/細胞質比) B 細胞形の不整 C クロマチンの増量(核の濃染) D 核小体の肥大と数の増加 E 核形の不整 F 核縁の肥厚 G 集塊状出現(細胞集塊)
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