設問 5 |
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社団法人千葉県臨床衛生検査技師会 一般検査研究班 |
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68歳 女性、結石症で入院中の患者尿である。 写真の細胞を判定してください。 尿定性検査成績:pH8.5 蛋白(1+) 糖(-) 潜血(1+) |
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無染色 400倍 |
Sternheimer染色 400倍 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
正解:尿細管上皮細胞 |
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解説:細胞質は薄く、辺縁構造は不明瞭であり、核の周囲にリポフスチン顆粒が見られる事から尿細管上皮細胞(オタマジャクシ型)である。 このような細胞は、主に尿細管腔の拡張に伴う形態変化、再流・再閉塞した顆粒円柱や結晶・塩類円柱などの圧迫による形態変化が考えられる。腎石灰化症、慢性腎炎、慢性腎不全などで円柱内に封入又は付着して出現する場合がある。 移行上皮の中層〜深層型に類似するが、細胞の大きさ、灰白色調で細胞質は薄く、辺縁構造は不明瞭な曲線状であり、表面構造は均質状又は淡い網目状である事、核の周囲にリポフスチン顆粒が見られる事等から鑑別できる。又、結石症など機械的刺激を受け出現する移行上皮は、大型、多核の表層型細胞が多く、時に中層〜深層型細胞の出現も見られるが、細胞は小さく、黄色調で辺縁は明瞭、細胞質表面はザラザラしている。 |
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解説:安藤 正(君津中央病院) |
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