1(または2)種類の濃度の血清標準物質のみしか得られない場合
1) 測定試料の準備:
指示に従い試料を調整する。
2) 試料の測定
被検法が安定な状態にあるとき、10回以上繰り返し測定を行う。また正確さの評価は直線性が得られる範囲内で行必要があるため,先に測定法の直線範囲を確認しておく必要がある.
3) 結果入力
試料の表示値と実際の検査結果を「正確さの評価シート」に入力する。
(このシートでは数種類の濃度について検討できる。)
4) 結果の解釈
95%信頼区間の上限と下限の間に試料の表示値が含まれれば平均値付近の濃度域における有意な偏りはないとみなす。
信頼区間から外れた場合には、バイアスの上限5%(Na・Cl 2%)以内であれば良好とみなせる。
3種類以上の濃度の血清標準物質が得られる場合
1) 測定試料の準備:
3種類以上の安定な管理試料を用いる。このときマトリックスについても考慮する。また正確さの評価は直線性が得られる範囲内で行必要があるため、先に測定法の直線範囲を確認しておく必要がある。
各濃度について、5回以上測定。(本ソフトでは最大20まで)
[計算およびグラフ化]ボタンを押すことによって、直線回帰式の傾きおよび切片から、比例系統誤差・一定系統誤差の検定を行い、同時にグラフが作製される。
グラフから測定法の直線性を観察し、直線性から外れたときはその原因を追究する。
残差プロット図では、全濃度にわたってばらつきの一定性を確認するとともに、極端に乖離する測定値は外れ値であるかどうかを検討する。
比例系統誤差・一定系統誤差の検定結果、または医学的意志決定濃度における評価を行い、正確性について判定する。